株式会社八木/八木木箱|木箱|木製品|製造|販売|岐阜県多治見市

 

マンモス物語

   
マンモス輸送 プロジェクト「X」
 
 

 
終盤に入った愛・地球博。入場者数も当初の目標の1500万人を突破し、各パビリオンには長い行列が絶えない。その中でも一番の人気がマンモスラボに展示してある、1万8千年前の冷凍マンモスである。
遠くシベリアの-30℃の凍土の中から発見されたユカギルマンモス。その巨大な牙が見る人を魅了している。じつはこのマンモスをシベリアから輸送するにあたってはたくさんのエピソードが生まれた。その中でも、ここではマンモスの木箱の話をしましょう。
 
 

 
シベリアに行ってマンモスを運んでくる木箱を作って欲しいと言われたのが昨年の6月。
それまで、名古屋ボストン美術館の収納箱や絵画等の輸送箱の製作に関わってきた。今回はその延長線上での話で我が社に話があった。
 
▲上記写真クリックで拡大。
初めは大きな戸惑いがあった。それは、受注に当って三つの大きなハードルがあったからだ。それは…。
マンモスという名のように、2メートルを超える大きな箱になる事。
冷凍のマンモスの為、-20℃以下でも保存に耐えなければならない事。金属製の釘などは一切使えない事。
我が社は創業以来五十余年、手で持てるサイズの木箱を主力で作り続けて来た。ギフト用の木箱が中心である。2メートルを超える大きな箱はまさに未知への世界への挑戦である。それに-20℃という苛酷な環境にも耐えなければならない。そして、日本に到着後に調査研究の目的で、箱のままCTスキャンを掛ける為に、金属製の釘などは一切使用出来ない事は大きな障害となった。
収納、運搬するフランス製の特注冷凍コンテナのキャパシティの問題で、極限まで箱を小さくする必要に迫られながら、内部補強を多くする事で極度に薄い材料でも大きな強度を確保した。
 

 
また接着に関しては、冷凍食品用の木箱に使用している、-40℃でも強力な接着力が得られる特殊な接着剤を使用した。
そして、ところどころには伝統的な木組みの技術も使いながら、補助的に特殊な強化プラスチックの釘を使用して輸送中の破損等から貴重なマンモスを保護する事が可能となったのである。無事名古屋に到着し、破損等が無かったと聞かされた時の安堵感は忘れない。
その後、会場内に設けられた「マンモスラボ」において調査研究が今も尚進められている。CTスキャンを使った高度な画像処理技術でマンモスの生態など多くの貴重なデータが得られたと聞いた。また、マンモスのミトコンドリアDNAの配列解析では今までの論争に終止符を打つ画期的な成果も上がった。
 

 
何故、マンモスが絶滅したのかなど、解明される日も近いだろう。
マンモス絶滅の原因は地球環境の大きな変化などと挙げられているが、このユカギルマンモスの発見は、人類への大きな警笛になるのかも知れないのである。 今回のこのプロジェクトは慈恵会医科大学病院の鈴木直樹教授を中心として進められてきた。博覧会協会や経産省、ロシアのサハ州政府を始め、多くの企業が参加して、マンモスの発掘から輸送、調査研究、そして展示に至るまでを支えている。
 

 
今回のように輸送用の木箱ひとつを取り上げても、たくさんの人間の知恵と技術が活かされているのである。「箱」は中身があってこそのもの。今回それを心から実感する事となった。おそらく今後、これほど価値のある物を入れる木箱は作る事は無いと思う。それだけに、このプロジェクトに参加出来た事は大きな喜びでもある。
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